- The Linley Group Announces Winners of Annual Analysts' Choice Awards
The Linley Group - The Linley Group Announces Winners of Annual Analysts' Choice Awards
まあ私は関係者でもなんでもないんだけど、おめでとうございます。
Linley Groupといえば、「Microprocessor Report」を発行しているCPUアーキテクチャ屋さんにとっては非常に重要な情報源を発行しているところ。 毎年Best Awardを選出しているそうで、RISC-Vアーキテクチャが2016年のベストテクノロジとして選出された。
ちなみに、
- サーバプロセッサ部門: Intel’s Xeon Phi 7200
- 組み込みプロセッサ部門: Marvell’s Armada 88SP1000
- ネットワークチップ部門: Cavium’s XPliant CNX880xx
- モバイルプロセッサ部門: Qualcomm’s Snapdragon 820
- モバイルチップ部門: Cavendish’s SmarTuner
- プロセッサIP部門: Synopsys’ ARC SEM Security Processor
- 技術部門: RISC-V Foundation's Instruction Set
Microprocessor Reportのコメントより。翻訳してみた。
RISC-V命令セットアーキテクチャがBest Technology Awardを勝ち取った。 RISC-VはUC BerkeleyのDavid Pattersonの教え子であるKrste Asanovic, Andrew Waterman, Yunsup Leeの開発したオープンソースのISAである。 RISC-Vは無償の拡張可能な汎用ISAである。32,64,128ビットの整数命令がモジュール化され、クリーンなアーキテクチャであり、(浮動小数点など)さまざまな拡張オプションを持っている。
RISC-V Foundationの目的はISAを普及させ、x86やARMなどの商用のISAをサポートしている広範囲なソフトウェアを開発することだ。 これが成功すると、マイクロプロセッサアーキテクチャのLinuxになりうる可能性がある (MPR 3/28/16, "RISC-V Offers Simple, Modular ISA"を参照のこと)。
RISC-VはMCUからサーバプロセッサまで、すべてのマーケットを見据えるだけの柔軟性を持っている。 FPGAから完全にカスタムレイアウトの合成マクロまで、さまざまな実装が存在する。 拡張可能なアーキテクチャのため、特殊なワークロードのために設計者は機能をカスタマイズすることが出来る。
RISC-V FoundationはRISC-Vの標準機能を管理しており、コンプライアンステストを作成し、コミュニティを運営している。 このISAはアカデミックな連携だけでなく、GoogleやOracleなど、産業界のリーダのからの魅力的なサポートを受けている。 いくつかのオープンソースなRISC-Vコアは、無償でオンライン上で入手することが出来る。 最初のRISC-VのスタートアップであるSiFiveは、顧客に特化したSoCを、オープンソースのCPUで設計するための企業だ (MPR 8/1/16, "SiFive Offers RISC-V Platforms"を参照のこと).
私たちはBest Techonology Awardに、ほかに5つの候補をノミネートした。 Bluetooth 5は長い距離をより多くの量のデータを転送することができる規格として、ワイヤレス通信のスタンダードであるとしてその機能を向上させた。 CCIX(see-sixと発音する)はメモリコヒーレントを確保するための新しいオープンなインターコネクトであり、設計者にとってマルチコアプロセッサのホモ構成、ヘテロ構成により強力な機能を追加することが出来るようになる。 FD-SOIは標準的なバルクCMOSトランジスタと比較して、リーク電流を大きく削減することが出来る技術だ。 High Bandwidth Memory 2 (HBM2)はメモリの容量とバンド幅を向上させ、ECCサポートを追加している。またメモリコントローラの効率を向上させた。 MultiFireはライセンスされていないRFスペクトラムにおいて、LTEのモバイル転送を向上させ、新しい方式によりローカルサービスを提供するためのスモールセルのベースステーションを可能にした。