Computer Organization and Design(パタヘネ)といえは、有名なコンピュータアーキテクチャの入門書籍だが、基本的に命令セットがMIPSをベースにして説明されている。 しかし、今回MIPSではなく、ARMを前提としたパタヘネが出ていたので早速購入してみた。いったいどこが違っているのだろう。
- 作者: David A. Patterson,John L. Hennessy
- 出版社/メーカー: Morgan Kaufmann
- 発売日: 2016/03/16
- メディア: ペーパーバック
- この商品を含むブログを見る
ペーパーバックなのに例によって非常に分厚いのだが、まず第一の感想は、「内容的にはMIPS版とほとんど変わらない」ということだ。 それはそうだ。MIPSだろうがARMだろうが、コンピュータアーキテクチャの基礎は一緒だし、命令を置き換えた程度しか、入門書では説明は必要ないだろう。 というわけで、内容的には特に目新しいところはない。
ARMがベースになっているとのことだが、実際にはLEG(Lessen Extrinsic Garrulity)というARMのサブセットのような命令セットを使っている。 まあ、別にMIPSでも同じようなものだし、特に違いはない。
なかなか皮肉な例として、ARM以外の例を出すためにMIPSのアーキテクチャについて述べられていたり、MIPSとARMの立場が逆転していて面白い。
せっかく買ったのだが、あまり内容を読み込むことなく終わってしまいそうで心配だなあ。