FPGA開発日記は2015年1月4日開始から、おおよそ7年が経過しました。 年末年始なので、2021年をいろいろと振り返っていこうと思う。
今年の最初には、以下のような目標を設定していました。あんまり見直したくねえなあ...
- 引き続きRISC-Vをベースとしたエコシステムの勉強。自分でOSSへの貢献をしていきたい。
- コンパイラの知識も付いたので、さらに昇華させたい。
- 特にLLVMに関する知識はかなり詳しくなった。これを何らかの形でまとめ上げたい。
- ハードウェアと言語処理実装について興味がある。
- FIRRTLのPassの勉強はかなり進んだ。FIRRTLを題材に、自分で何か取り組みたい。
RISC-Vのエコシステムの勉強については毎年目標に設定しているのだが、毎年OSSへのコントリビューションという所で 目標が達成できていない。思い切りが必要なのだろうが、まとまった時間が取れないという所で言い訳が続いてしまっている。
特に今年はプライベートで目が回るような忙しさが続いてしまい、ブログの執筆も年末に向かうにつれて速度が落ちてしまった。 これについては仕方がない。とりあえずは業務や当面の計画を最優先にしなければならないということもあり、趣味の開発や執筆は かなり優先度を落として対応していた。
ブログの記事数
今年は特に目の回るような忙しさにより、ブログの執筆数は大幅に減退。まあこれは仕方がない。ブログ開設以降過去最低となった。 ここまで来ると、もはやブログの更新頻度はあまり指標としては役に立たない。
Jan | Feb | Mar | Apr | Mar | Jun | Jul | Aug | Sep | Oct | Nov | Dec | Total | |
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2021 | 24 | 28 | 30 | 30 | 32 | 28 | 29 | 26 | 25 | 22 | 15 | 13 | 302 |
2020 | 31 | 29 | 31 | 28 | 31 | 30 | 31 | 31 | 30 | 31 | 27 | 30 | 360 |
2019 | 29 | 28 | 28 | 31 | 29 | 29 | 31 | 31 | 30 | 31 | 29 | 32 | 358 |
2018 | 33 | 29 | 29 | 29 | 30 | 31 | 27 | 26 | 27 | 30 | 28 | 29 | 348 |
2017 | 27 | 21 | 30 | 24 | 33 | 30 | 30 | 29 | 29 | 31 | 33 | 32 | 349 |
2016 | 32 | 31 | 22 | 28 | 25 | 20 | 23 | 19 | 23 | 30 | 29 | 26 | 308 |
2015 | 20 | 27 | 17 | 6 | 28 | 29 | 35 | 31 | 44 | 31 | 34 | 27 | 329 |
対外発表
ありがたいことに、対外発表については依頼をもらうことが多く(私が出不精なのであまり自分で出たがらない)、 今年も数件発表をさせてもらった。
Rustで作るフルスクラッチQEMU型エミュレータ - Speaker Deck
2020年終盤に触っていた自作QEMUをまとめて発表した。実はこのプロジェクトの最終目標はKernel/VM勉強会に設定しており、募集が始まった段階ですぐに応募していた(自分にしては珍しい)。
- ~Verilator解析を通じて感じる「最近面白そうと思っている技術」~
Verilatorの内部構造解析 - FPGA開発日記 カテゴリ別記事インデックス
趣味でVerilatorの内部解析をしていたので、そのことについて発表させてもらった。Verilatorの解析は最近は止まっているが、自作CPUの開発などで活用させてもらっている。
次世代を担うオープン命令セットアーキテクチャRISC-Vの最新動向 - Speaker Deck
研究会のような場所で私のような人間が発表をさせてもらうのは非常に申し訳ない気分になるし、 なにせアカウント名が非常に読みにくいので毎回ご迷惑をおかけしている。そろそろアカウント名を読みやすいものに変更するべきかしら...
ブログのコンテンツについて
今年は久しぶりにRISC-Vを題材に自作CPUの開発を始めた。ブログに内容をちょこちょこ書いているが、性能を上げるために色々試行錯誤してはベンチマークとリグレッションテストを走らせている。 Verilatorを使っているのだが、ここまで規模の大きなコアを一人で作っているとコンパイルが非常に遅くなってしまいとてもつらい。 商用のシミュレータが使いたいな...
自作CPUの話って、傍から見ていると結構単純なものに限定しているケースがあったり、高性能側に振り切った実装の解説とかってあまりない。 こういうコンテンツって、ハードウェアを知るためには結構重要なコンテンツだと思うので、自作CPUを組み上げる中で内部実装解説の書籍などを作れればいいかなと思っている。
プライベート
とにかく2021年は忙しかった。業務においても新しい技術をかなり勉強した(といってもハードウェア実装がほとんどだが)。これについてはかなり実践的な技術が身についてきたと思う。自作CPUの開発にもかなりつながっている部分がある。
いくつか水面下でプロジェクトを走らせているのだが、これらについてもあまり手が出せないでいる。今年中に終わらせたかったプロジェクトも来年に持ち越しになってしまった。私自身の時間画家確保できるのが2月以降になりそうなのでこれもかなりまずい...
とにかく2021年も非常に忙しい年になるに違いない。体力的にもつらいところがあるが、自分で決めた道なので諦めずに頑張っていこうと思う。