天野英晴先生の新著ということで購入してみました。「非定量的」という何とも面白いサブタイトルを付けたもんだ。
「非定量的アプローチ」という名前の通り、本書にはヘネパタと違って具体的な数値がグラフが全く出てこない。すべてを雰囲気で理解するためのような書籍だと認識した。そういう意味では、いきなり厳密で分かりにくい教科書を読むよりもこういう本から入ってきた方が分かりやすいのかもしれない。
中身は、何だか天野先生の講義資料で見たことのあるような図がたくさん出ているなあ...?まあ講義資料をベースに書いているのだろうからその通りかもしれない。 並列コンピュータの書籍であるので、マルチコアの話から始まり、共有メモリ、分散共有メモリ、クラスタなどと続いている。 結合網の話などは正直あまり得意分野ではないので、これを機に読んでみよう。
さらに最近の話題としてアクセラレータやFPGA、GPUなどの話も入っているようだ。書籍自体も小さめで150ページ程度と非常にコンパクトなので、読み物としても面白いかもしれない。コンピュータを専門としている人なら土日でさらっと面白く読むことができると思う。