量子コンピュータに関する本は久しぶりに読んだ。最近量子コンピュータ関係はあまり手を付けることができていなかったので復習の意味を込めて読了。 読み物として非常に面白かった。 量子コンピュータの発展の歴史と、その基礎的な技術と考え方について初心者にもわかりやすいように説明してある。
量子コンピュータの領域について、非常に幅広く書いてある。ブレイクスルーがどの段階で起きたのか、どのような方式が研究されており、どのような方式がまた主流なのか、など。 基本的な量子コンピュータの知識についても復習になった。エンタングルメントとか完全に忘れていた。各種量子ゲートの演算など、どのような方式があり、どのような量子アルゴリズムが提案されているかなどが復習できた。
また量子アニーリングやD-Wave社やベンチャー企業なのがこぞって量子コンピュータの開発に参戦しているなど、現在の状況を俯瞰されている。
著者の藤井啓祐先生の講演は一度だけ聞きに行ったことがある。確かその講演に触発されて量子コンピュータシミュレータの開発を始めたのだった。 その時の成果物はBitBucketのプライベートリポジトリにお蔵入りになっているのだけれども、またメンテナンスして公開できればいいなと思っている。