FPGA開発日記

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AWS上で動作するRISC-VチップFireSimのチュートリアルを試す 4. Single Core Roctket-Chipの動作

FireSimのチュートリアルを試す続き。前回はなぜかFireSimが起動せずに終わった。

色々調べていくと、FireSimを立ち上げる際のF1インスタンスの設定で、t1.nanoで生成したVPCとサブネットを使用しなければならなかった。

AWSコンソール上でこれを確認してF1インスタンスを作り直すと、正しくFireSimの設定ができるようになった。

前回失敗したところからやり直して、ソフトウェアのビルド、コンフィグレーションの設定を行う。

次に、Farmの立ち上げをやり直す。

$ firesim launchrunfarm
FireSim Manager. Docs: http://docs.fires.im
Running: launchrunfarm

Waiting for instance boots: f1.16xlarges
Waiting for instance boots: m4.16xlarges
Waiting for instance boots: f1.2xlarges
i-09d74249c75ecbc8e booted!
The full log of this run is:
/home/centos/firesim/deploy/logs/2018-06-22--14-16-08-launchrunfarm-BFTH799Z7TMEBRWK.log

これは何をしているのかというと、上記で設定したrunfarmの設定を実行している。これにより、EC2でのRocket-Chipの実行が始まる。上記の設定により、f1_2xlargesが使用されるシングルノードのRocket-Chipが実行される。

  • runfarmの設定(firesim/deploy/config_runtime.iniより抜粋)
[runfarm]
runfarmtag=mainrunfarm

f1_16xlarges=0
m4_16xlarges=0
f1_2xlarges=1

runinstancemarket=ondemand
spotinterruptionbehavior=terminate
spotmaxprice=ondemand

次に、シミュレーションインフラを立ち上げる。Rocket-Chipに必要なソフトウェアインフラやネットワークの設定が行われる。

$ firesim infrasetup
FireSim Manager. Docs: http://docs.fires.im
Running: infrasetup


Building FPGA software driver for FireSimNoNIC-FireSimRocketChipQuadCoreConfig-FireSimDDR3FRFCFSLLC4MBConfig
[192.168.1.98] Executing task 'instance_liveness'
[192.168.1.98] Checking if host instance is up...
[192.168.1.98] Executing task 'infrasetup_node_wrapper'
[192.168.1.98] Copying FPGA simulation infrastructure for slot: 0.
[192.168.1.98] Installing AWS FPGA SDK on remote nodes.
[192.168.1.98] Unloading EDMA Driver Kernel Module.
[192.168.1.98] Copying AWS FPGA EDMA driver to remote node.
[192.168.1.98] Clearing FPGA Slot 0.
[192.168.1.98] Flashing FPGA Slot: 0 with agfi: agfi-0eaa90f6bb893c0f7.
[192.168.1.98] Loading EDMA Driver Kernel Module.
The full log of this run is:
/home/centos/firesim/deploy/logs/2018-06-22--14-18-25-infrasetup-MRHU7BID9CAQJA1E.log

最後に、シミュレーションを実行しよう。

$ firesim runworkload

これによりFireSimが立ち上がりシミュレーションが始まるのだが、正常に立ち上がると以下のような画面が表示され、F1インスタンスでRocket-Chipが実行中であるということが示される。 これは常に表示されており、常に自動的に状態が更新されるようになっている。

f:id:msyksphinz:20180622233120p:plain

といわけでコンソールが埋まってしまったので、別のコンソールを立ち上げてc1.4xlargeインスタンスにログインする。 firesimディレクトリに移りsource sourceme-f1-manager.sh で再び環境を呼び込み、F1インスタンス上で実行しているRocket-Chipに対してログインを実行する。

上記の画面では、 192.168.1.98 に対してRocket-Chipが生成されたので、

ssh 192.168.1.98

おっしてscreenを立ち上げてシリアルコンソールを確認する。

screen -r fsim0

とすると、Rocket-Chip上でLinuxが立ち上がっておりログイン画面が表示されている。 ブート成功だ!

f:id:msyksphinz:20180622233054p:plain

さっそくログインする。ログイン名はroot, パスワードはfiresimだ。 ログインできるところまで来ると、シミュレーションは成功だ。

後片付け

シミュレーションを終了するときは、Linux上でpoweroff -fを実行する。

するとRocket-Chipがシャットダウンし、F1インスタンス上で表示されたRocket-Chipの状態を示すコンソールも自動的に閉じられる。

そして、最後に後片付けをして完了だ。

firesim terminaterunfarm

ここまでで、シングルノードのRocket-Chipの実行チュートリアルが完了した。