RISC-Vの評価ボードは、数は少ないですが様々なものがリリースされている。 中でも、RISC-VプロセッサのIP開発を手掛けるSiFive社は、個人でも購入できるRISC-V評価ボードを提供している。
2018年の2月にCrowd Supplyというクラウドファンディングで発表された"HiFive Unleashed"という評価ボードは、本格的なマルチコアのRISC-Vボードとしてかなり注目だ。
基本的な仕様は、以下の通りになっている。
- 4+1マルチコア構成。最大動作周波数1.5GHz (U54-MCのマニュアルは https://www.sifive.com/documentation/risc-v-core/u54-mc-risc-v-core-ip-manual/ から入手できる)
- 2MB コヒーレント L2キャッシュ
- ECC付き 64-bit DDR4
- 1x ギガビット Ethernet
- 28nm プロセスにて製造
ボード全体の構成としては、
- SiFive U540 SoC (U540の正式な仕様書はまだ存在していない。 U500の仕様書はこちらから入手できる)
- ECC付き 8GB DDR4-SDRAM
- ギガビット Ethernet ポート
- 32MB Quad SPI フラッシュメモリ
- MicroSDカードストレージ
- アドインカード接続用のFMCコネクタ
と、かなり本格的だ。実際 Linuxもブートすることができ、様々なベンチマークプログラムを動かしたり、はてはデスクトップPCとして使う事例もある、非常に面白い、将来性のあるボードとなっている。
HiFive Unleashedを立ち上げてLinuxをブートさせるまで
HiFive UnleashdにはマイクロSDカードが付属しており、デフォルトでBuildrootのLinuxが立ち上がる。 HiFive UnleashdをWindows PCにUSBで接続し、USB経由でシリアルコンソールを立ち上げた。 Tera Termで接続し、ボーレートは115200bpsで接続する。 電源を入れると、SiFiveのロゴが表示され、Linuxがブートする。
ユーザ名`root`、パスワード`sifive`でログインできる。
/proc/cpuinfo
でCPUの情報を確認する。
# cat /proc/cpuinfo hart : 1 isa : rv64imafdc mmu : sv39 uarch : sifive,rocket0 hart : 2 isa : rv64imafdc mmu : sv39 uarch : sifive,rocket0 hart : 3 isa : rv64imafdc mmu : sv39 uarch : sifive,rocket0 hart : 4 isa : rv64imafdc mmu : sv39 uarch : sifive,rocket0
本当にRISC-Vだ。少し感動。