- 作者: 池井戸潤
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2016/02/19
- メディア: 文庫
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映画「7つの会議」を見てきました。企業の隠蔽体質というか、ブラックな部分を暴く映画としては結構面白くて見入ってしまった。
こういう隠蔽の話って、営業とかの話に限らず、エンジニアでも起こりうる話だと思っている。 たとえば性能を達成するために無茶な変更をしてしまっただとか、バグが取り切れていないのにリリースしちゃったりだとか、そういう話ってよくある。
特に私はハードウェア界隈にいて一度ASICを起こしてしまえば修正は大変なので、性能やバグの隠蔽は一大事だ。 とはいえハードウェアに限らずソフトウェア業界にも同じ話は起こりうる。 インフラシステムとかは一度リリースするとなかなか止められない。ソフトウェアの方がそのあたりの問題は深刻じゃないかと思っている。
そういう中で「バグ」とか「問題」とかは決して消えることは無いし、スケジュール通りにリリースできることなんてないだろう。 そんな常にスケジュールとノルマに追いかけられている状況でどのようにプロジェクトを進めればよいのだろう。
私が思うのは、やはり風通しの良いチーム環境づくりと、問題が発生すればすぐに報告できる環境だ。 問題が起きるのはしょうがない。しょうがないので、その問題をいかにして回避できるかチーム全体ですぐに相談できる体制が必要となる。
バグが発生したときになぜなぜ分析をすることは重要だ。 しかしその中で大事なのは決して個人攻撃にならないこと。 「システムを憎んで人を憎まず」という訳で、そのような問題を発生させてしまったシステムを問題視すべきで、個人攻撃になるような環境は避けるべきだ。 それが最終的に、問題を隠すことなくすぐに相談できる環境につながるのだと思う。
まあそういう状況下でどのようにしてスケジュールを合わせ、売り上げを上げていくかという組織全体の問題は難しい。 トップから見てみると、呑気に自分のペースで仕事を進めるエンジニアはムカつくし、そんな奴に限って「エンジニアの一方的な主張」みたいなブログを書いて炎上したりする。 机とかキーボードとかその時の気分で一方的に主張せずに、締め切りと組織のことも考えなきゃね。