徐々にRISC-Vに注目が集まってきましたね。
オープンなプロセッサということで、ARMなどと違い無料で利用することができるという点や、ARMに拘束されるよりもオープンに開発した方が良いという点も挙げられるが、個人的にはその手軽さと、簡単に試すことができるツールセットを全て公開しているところが大きいのではないかと思っている。 ARMは確かに莫大なお金を払わないとIPを使うことができないが、ARMv8ではかなり命令セットを改善してきているし、まったく堅苦しいアーキテクチャであるとは思わない。むしろ変化にうまく適合し、変化の激しいITの世界で生き抜こうと努力しているように見える。
第3回のワークショップでも、いろんな企業が発表を予定している。
このあたり面白そうだ。OSのポーティングの技術などは興味がある。
- Coreboot on RISC-V : Google
- RISC-V and UEFI : Dong Wei and Abner Chang, HPE
- FreeBSD and RISC-V : Ruslan Bukin, University of Cambridge
一方で、RISC-VはZynq用の合成環境も用意しているし、マニュアルなどもコンパクトな上、簡単に試すことができる。 メーリングリストにも何度か投稿したことがあるが、反応も良く、かなりオープンにやりとりすることができる。このような点で、将来性があると見込まれたのではないだろうか。
正直、アーキクチャについてはまだまだ発展途上過ぎるところがある。 Privileged Referenceマニュアルを見てもらえれば分かるが、ハイパーバイザー命令などについてはまだ検討中で定義すらされていない。この辺りは普及させるとするならば早急に決める必要があるだろう。 このあたりの発展を期待したい。
http://riscv.org/spec/riscv-privileged-spec-v1.7.pdf
ワークショップの資料を眺めていると、同様にRISC-VのISSを開発しているプロジェクトを発見した。
大学の研究室が本気でISSを開発しとる。。。これは負けられん。
個人的にも、softfloatの導入によりRISC-V用のISSを再度改造着手しようとしていたので、非常にタイミングが良いと思っている。 あとは、趣味で続けているXV6のポーティングも、RISC-Vを対象に実施できれば良いなと思っている。これからもRISC-Vがどのような発展をしていくのか期待だ。